2009年式 インフィニティー FX35 の不具合修理
2009年式のインフィニティーFX35の修理をご紹介致します。
・・・さて、ドライブにでも・・・と、車に乗り込みエンジンを始動。
・・・ん?あれ?いつもは記憶してある位置にシート・ドアミラー・ステアリングが
戻ってくるハズ。
・・・が、ステアリングだけ戻って来ない!何やらモーターの動く音だけしている。
どうしましょう!
・・・と、いう事で当社にご入庫頂きました。
その車とはコレです。
現行型のFXですね。まだまだ日本には少ないモデルです。
さて、ステアリングのチルト&テレスコピックとは何でしょう?
知っている人は知ってます。
この車両の場合、どちらもモーターで作動するタイプとなりますが、
運転者のドライビングポジションに合わせて、ステアリングの高さと、前後の距離を
調整するシステムです。
更にこの車両は、その位置を記憶して、例えば違う人が運転しこの位置を変えても
スイッチ一つで元通りの位置になるというスグレモノです。(最近は装備されてる車が多いです)
今回の不具合の症状は、記憶スイッチを押しても、直接作動させるスイッチを押しても
全く動きません。ただ、ハンドルの奥の方で、ウィ~ンとモーター?が作動する音が聞こえます。
なるほど・・・では早速点検します。
まずはその音が出ている部分を見る為、邪魔なパーツを取り外します。
上の画像の中央部奥からウィ~ンと聞こえますので・・・。
インパネロワーカバーや、スイッチ関係などバラバラバラ・・・。
そうすると、ステアリングシャフト周辺が目視出来るようになり、それらしいモーターが見えました。
パワーチルト&テレスコピックスイッチを押してみると・・・。
確かにモーターは回転しているようですが、連結されているハズのギヤが動きません。
・・・これは恐らく、コラムシャフトシステム内部でギヤが外れたか欠けたりしているハズ。
さらに色々と点検してみると、なんとこの部分はモーター等は単体で分解出来ないようです。
パーツ屋さんにも問い合わせましたが、やはり分解は出来ないとの事・・・。
そうなると、これはコラムシャフトシステムを総取替するしかない訳です。いやはや・・・。
それでは、このコラムシャフトシステムを取り外しましょう。それしかない。
はい、外しました。
・・・って、簡単に言ってますがここまでくるには色々と外す必要がありますので
簡単ではないのです・・・。って、いちいち全部説明出来ませんケド。
外した主なパーツはこんな感じです。
ステアリングホイール、エアバッグ、ライト&ワイパーコントロールスイッチ、シフトスイッチなどなど。
右のシルバーな複雑パーツがコラムシャフトシステムです。
ステアリングが無くなった運転席は、綺麗さっぱりな感じです。
これではどうしようもありませんが・・・。
対象となるパーツをオーダー、思ったより早く届きました。
これまたゴッツイ部品です。しかも複雑・・・。
これが新品のコラムシャフトシステムです。
全長は70cm位あり、結構重たいパーツです。
画像の右側にステアリングが付きます。
上からの画像です。2個あるモーターの1つが良く見えます。配線がある所です。
画像の右端の部分にユニバーサルジョイントがあります。
ここにステアリングラック&ピニオンが取り付けられます。
いわゆるメインの舵取り装置ですね。
では早速、交換を実施してパーツを元通りに戻します。
・・・ハイ!完了!です。
って、先程も申し上げましたが簡単ではありませんので・・・。
不具合の作動を確認OK。
取り外したスイッチ関係の作動OK。
走行試運転とステアリング直進位置の確認OK。
無事作業完了致しました。
今回のような作業は、専門知識が無いと実施するのは不可能に近いのです。
更に言えば、死亡事故にも繋がる作業ですから、もし同じような不具合が生じたら
プロショップに作業を依頼しましょう。
色々な方々に今回の件を聞きましたが、どうやら良く出てしまう症状らしいです。
もし同じ型のお車にお乗りの方がいらっしゃいましたらお気を付け下さい。
運転が出来なくなる訳ではありませんのでご安心下さい。
当社で修理出来ます。お任せ下さい。
それでは!